他の三人もそれに習って優羽を庇うようにして立つ。


「なんなんだよ……、そんな最低な女に仕えるとか……ほんと、馬鹿は死んでも治らないんだな」

「馬鹿なのはてめぇだろ?」


 すぐさま唯斗が馬鹿にし返す。


「フィリアム様に貴族としての称号が奪われたのがそんなに嫌だったのかよ」

「嫌に決まっているだろう!?こんなにも屈辱的なこと他にあるものか!!」

「そんなこと言ってるからただのアレイスターにされたんだろ?」


 唯斗はやれやれと肩を竦める。


「というかまぁ、優羽はフィリアム様じゃないけどね」

「………………は?」

「だから優羽はフィリアム様じゃないよ、唯の他人の空似」


 男は何度もは?と繰り返すとバカ笑いしだした。


「そんな嘘に騙されるわけないだろう!?全く同じ容姿をしているんだぞ?」

「と言われてもなぁ」

「なにより!お前らがこんな風に助けにくるのが何よりの証拠だろうが!」

「違うものは違うんですけどねぇ……」


 とうとう晃までもが天を仰ぎだした。
 流だけが怪訝な顔をしている。


「というか優羽がフィリアム様だとしたら、お前如きにここまでやられるわけねぇじゃん」


 なんか馬鹿にされたような気がするのは、気のせいなのだろうか?