こんな能力(ちから)なんていらなかった




——自意識過剰すぎたのかなぁ。


 流の顔を見ながら優羽は少しだけ反省する。

 ニッと笑った優羽はそして楽しそうな声で言った。


「解雇してほしくなったらいつでも言ってね」


 面白がる優羽に流は呆気に取られた顔をする。


「なんでそんな上から目線なんだ」

「いいじゃん」

「俺はお前のお母さんのはずだったんだが……いつの間に部下になったんだ?」


 流は呆れた顔をしながらも了解と笑って答えた。


 その流の答えに優羽はすっきりとした顔になる。


「……お母さんの立場から命じます」

「は!?」


 突然のことに優羽は自分の耳を疑う。


「今日は寝なさい!」

「いや、学校行くよ!?」

「それが、さっき学校に休む連絡したんだよ……」

「なぬっ!?」

「というわけで寝てろ」


 優羽は肩を落とす。


「分かったよ……」

「昼飯は起こすからゆっくり寝てろ」

「はーい」

「じゃあ私もお昼寝しよっと」


 奈々はそう言うと猫にパッと変わる。