君が好き。2~大好きな彼と結婚する方法~

「それでは失礼します」


「えぇ。仕事頑張ってね」


「言われなくても」


そう言うと中山さんは軽く頭を下げエレベーターを降りていく。


「さて、私も頑張らないと」


ドアが閉まり上へとあがっていく。


懐かしの職場。一週間来ていないだけで凄く久し振りのように思える。

少し緊張しながらもドアの前で深呼吸し、ドアノブに手を掛ける。

そしてドアを開いた直後、


「お帰りー!櫻田さん!!」


「わぁっ!!?」


突然聞こえてきた大きな爆発音に驚き、そのまま尻餅をついてしまった。


痛みに耐えながらも上を見上げると、満足気な笑みを浮かべながら私を見下ろす副社長がいて。

そしてそんな副社長の右手には使用済みのクラッカー。


「...副社長?」


「驚いた!?」


謹慎明けなんだから、笑顔で!って思っていたのに無理のようだわ。


「...誰だってこんなことされたら、驚くに決まっています」


それでもなんとか怒りを抑える。


するとなぜか副社長は私と目線を合わせるようにしゃがみ込む。


「櫻田さん...サービスいいね」


「え?」


「今日はピンクかな?」


にこにこ顔でそう話す副社長の言葉の意味が理解できて、慌てて立ち上がる。


「っ!セクハラですよ!今の発言は!!」


みっ、見られてしまった。しかも副社長に。


「セクハラ上等だね。いやいや、本当に櫻田さんが戻ってきてくれてよかったよー」


「...ご迷惑をお掛けしました」


主に秘書課のみんなにだけど。



「本当に心配してたんだよ?このまま櫻田さんが辞めちゃったらどうしようかなぁって」


「そんな大袈裟な...。副社長からクビと言われない限り申し訳ないですけど、私は辞めるつもりはありませんよ?」