君が好き。2~大好きな彼と結婚する方法~

「えぇ。…だから本当、櫻田さんはもっと自信持って下さい。二人ともそうやって素直な感情を言葉にできる関係なんですから。これからもそうやって二人で幸せになって下さい」

「大貫さん…」

そっか。そうだよね、私だって圭吾さんとこんな風に喧嘩したのは初めてだもの。
これでいいんだ。ちゃんと思ったことを言葉にしていけば。

そんな時、今度は大貫さんのスマホが鳴り出す。

「あ…すみません、仕事の電話なんで…」

そう言うとスマホを持ち立ち上がる大貫さん。
そういえばいい加減副社長を連れ戻さないと。

「どうぞ。私も副社長の様子見てきますので」

ウエイターに事情を離し、レストランを出る。

どんな真意でこんなことしたのか分からないけど、さすがに勝手に帰ることはしないだろう。
そう思い一階のロビーへと向かう。

「…やっぱりいた」

すると案の定ロビーのソファーに座り珈琲を飲みながら、呑気に雑誌を見ている副社長を見つけた。

気付かれないよう背後からそっと近付く。
そして副社長の背後に着き、一呼吸置いて大きな声で言ってやった。

「大切なお電話は終わりですか?」

「わぁ!!」

どれだけリラックスしていたのか、オーバーに驚く副社長。