みっ、見たって...?
「えっと...。一体なんのことかしら?」
もしかして圭吾さんとデートしているところ?
じわじわと私に詰め寄る中山さん。
「...今朝、藤原部長と一緒でしたよね?」
「へっ?」
藤原さん?
てっきり東野さんのことだと思っていた私は、随分と間抜けな声を出してしまった。
「...昨日からちょっと怪しいと思ってましたけど、まさか櫻田さん、藤原部長と...」
「まさかまさかまさか!絶対に!!そんなことはありえないから!」
『藤原部長と...』そのあとに続く言葉を想像しただけでゾッとしてしまい、必死に否定してしまった。
普段とは違う私に驚いたのか、さっきまでの勢いがなくなった中山さん。
「なっ、ならいいんですけど...。でもなんで今朝、藤原部長の車でいらしたんですか?」
疑惑を拭えていないのか、まだ疑うように私を見つめる中山さん。
「それは藤原さんの奥さんと友達だからよ。昨日、つい話が盛り上がっちゃって泊まったの。だからついでに乗せてきてもらったのよ。それに!」
そう言って私は自分の左手を中山さんの前に差し出す。
「私にはちゃんと結婚を考えている人がいるから。...彼は藤原さんとも仲が良いのよ。だからちょっと接点が多いだけで何もないわ」
こんなことあまり言いたくなかったけど、変な噂を流されるよりはマシ。
圭吾さんの名前を出したわけじゃないし、バレないわよね?
それにきっとここまでの理由を言わないと、中山さんは信じてくれない気がする。
しばし考え込んでいる様子の中山さん。そして、
「...そうだったんですか。変に疑ってしまい申し訳ありませんでした」
誤解が解かれ、ほっと胸を撫で下ろす。
「ううん。分かってもらえれば。...それに私の行動にも問題があったしね」
いくら私も藤原さんにもそんな感情がないにしても、他人の目から見たら中山さんみたいに勘違いされてしまうこともあるはずなのに。
気を付けないと。藤原さんは既婚者なんだから。
着替えも終わり、最後に鏡を見ながら身支度を整えロッカーの鍵を閉める。
そして中山さんも同様、ロッカーを閉める。
「だけど安心しました」
「えっと...。一体なんのことかしら?」
もしかして圭吾さんとデートしているところ?
じわじわと私に詰め寄る中山さん。
「...今朝、藤原部長と一緒でしたよね?」
「へっ?」
藤原さん?
てっきり東野さんのことだと思っていた私は、随分と間抜けな声を出してしまった。
「...昨日からちょっと怪しいと思ってましたけど、まさか櫻田さん、藤原部長と...」
「まさかまさかまさか!絶対に!!そんなことはありえないから!」
『藤原部長と...』そのあとに続く言葉を想像しただけでゾッとしてしまい、必死に否定してしまった。
普段とは違う私に驚いたのか、さっきまでの勢いがなくなった中山さん。
「なっ、ならいいんですけど...。でもなんで今朝、藤原部長の車でいらしたんですか?」
疑惑を拭えていないのか、まだ疑うように私を見つめる中山さん。
「それは藤原さんの奥さんと友達だからよ。昨日、つい話が盛り上がっちゃって泊まったの。だからついでに乗せてきてもらったのよ。それに!」
そう言って私は自分の左手を中山さんの前に差し出す。
「私にはちゃんと結婚を考えている人がいるから。...彼は藤原さんとも仲が良いのよ。だからちょっと接点が多いだけで何もないわ」
こんなことあまり言いたくなかったけど、変な噂を流されるよりはマシ。
圭吾さんの名前を出したわけじゃないし、バレないわよね?
それにきっとここまでの理由を言わないと、中山さんは信じてくれない気がする。
しばし考え込んでいる様子の中山さん。そして、
「...そうだったんですか。変に疑ってしまい申し訳ありませんでした」
誤解が解かれ、ほっと胸を撫で下ろす。
「ううん。分かってもらえれば。...それに私の行動にも問題があったしね」
いくら私も藤原さんにもそんな感情がないにしても、他人の目から見たら中山さんみたいに勘違いされてしまうこともあるはずなのに。
気を付けないと。藤原さんは既婚者なんだから。
着替えも終わり、最後に鏡を見ながら身支度を整えロッカーの鍵を閉める。
そして中山さんも同様、ロッカーを閉める。
「だけど安心しました」



