君が好き。2～大好きな彼と結婚する方法～

圭吾さんとまた付き合い初めて一年と少し。ずっと離れて暮らしていて、結婚に対する意識が漠然としかなかったけど、これからこうやって毎日一緒に暮らしていくんだと思うと嫌でもしっかりと見えてくるものがある。

「すぐご飯の準備しますね」

「あぁ」

久し振りい日本食をと思い、今日は和食にした。ほうれん草のお浸しと、きゅうりとなすのお漬物。鮭の塩焼きに大根おろしを添えて、それと最近覚えた茶碗蒸し。具だくさんの味噌汁。

「うまそうだな」

「頑張っちゃいました」

少しでも圭吾さんに喜んでもらいたくて頑張った甲斐があった。

「うん…美味しい」

そう言って笑ってもらえるのが一番嬉しい。

それから他愛ない話をしながら夕食を楽しんで、一緒に片づけをして。
そして片付けも終わったとき、圭吾さんが言いづらそうに話し出した。

「菜々子、珈琲淹れようか？」

「…はい」

それはきっと「ゆっくり話そうか」の合図。

さっきまであんなにリラックスしていて笑っていたのに、急に緊張してきてしまった。

久し振りに圭吾さんに珈琲を淹れてもらい、二人で並んでソファーに腰を下ろす。

圭吾さんの淹れてくれた珈琲は相変わらず美味しくて、少しだけ緊張がほぐれた。