「変わるんだよ、人の気持ちなんて時間が経てば。それをよく分かってるのは櫻田さんだろ?」
返す言葉が見つからない。
確かに圭吾さんは大貫さんのこと本当に好きで、女嫌いになってしまうほど好きで…。会えなくても10年以上思い続けていた。
だけど私を好きになってくれた。…私とずっと一緒にいたいって言ってくれた。
「もしかしたら今だけかもしれない。…大貫さんのように君以外に好きな人が現れてしまうかもしれないだろ?…それは櫻田さんにも言える。違う?」
そうかもしれない。…人の気持ちなんて変わるものなのかもしれない。だけど…
「…私は違います。…私はなにがあってもこの気持ちだけは変わらないって自信があります。…10年も圭吾さんのこと好きでいるんですから」
この10年間が証明してくれている。簡単に変われないよって。
副社長から目を逸らすことなくそう伝えると、なぜかクスクスと笑い出した。
「そうこなくっちゃ。…そうでなきゃ俺は櫻田さんを好きになったりしないよ」
「あの、だから…」
「あっ、因みに俺の気持ちはとっくに東野君に伝えてあるから」
「え…」
嘘。
「東野君に異動願出されたとき、ちゃんと宣戦布告したよ。だから開発部に異動させた。…せいせい堂々と東野君から櫻田さんを奪うために、ね」
異動願出した時って…嘘。そんな前から?
「櫻田さんの気持ちは変わらないかもしれないけど、東野君はどうかな?…案外信用されてないかもよ?櫻田さん」
その瞬間、空港での圭吾さんの言葉が頭をよぎる。
ううん、違うよ。そんなわけない。信用されていないわけじゃないわよ。
返す言葉が見つからない。
確かに圭吾さんは大貫さんのこと本当に好きで、女嫌いになってしまうほど好きで…。会えなくても10年以上思い続けていた。
だけど私を好きになってくれた。…私とずっと一緒にいたいって言ってくれた。
「もしかしたら今だけかもしれない。…大貫さんのように君以外に好きな人が現れてしまうかもしれないだろ?…それは櫻田さんにも言える。違う?」
そうかもしれない。…人の気持ちなんて変わるものなのかもしれない。だけど…
「…私は違います。…私はなにがあってもこの気持ちだけは変わらないって自信があります。…10年も圭吾さんのこと好きでいるんですから」
この10年間が証明してくれている。簡単に変われないよって。
副社長から目を逸らすことなくそう伝えると、なぜかクスクスと笑い出した。
「そうこなくっちゃ。…そうでなきゃ俺は櫻田さんを好きになったりしないよ」
「あの、だから…」
「あっ、因みに俺の気持ちはとっくに東野君に伝えてあるから」
「え…」
嘘。
「東野君に異動願出されたとき、ちゃんと宣戦布告したよ。だから開発部に異動させた。…せいせい堂々と東野君から櫻田さんを奪うために、ね」
異動願出した時って…嘘。そんな前から?
「櫻田さんの気持ちは変わらないかもしれないけど、東野君はどうかな?…案外信用されてないかもよ?櫻田さん」
その瞬間、空港での圭吾さんの言葉が頭をよぎる。
ううん、違うよ。そんなわけない。信用されていないわけじゃないわよ。



