ここは阻止あるのみよ!
「とにかく早くお戻りください」
副社長の腕を掴み、副社長室に戻るよう引っ張るが、びくともしない身体。
「え、それって櫻田さんの本気?全然弱いんだけど」
その言葉に私の怒りは募るばかり。
「いい加減にして頂かないと、本気で怒りますよ」
「何言ってるのさ。いつも怒っているじゃない、櫻田さんは」
「誰のせいだと思ってー…!!」
その時、副社長の呼んだエレベーターが到着し、扉が開かれる。
「え…」
誰も乗っていないと思っていたエレベーターには人が乗っていて、見た瞬間、私の身体の動きは止まってしまった。勿論それは相手も同じ。
降りないまま私達をじっと見つめてくる圭吾さんと橘さん。
「あれ?もう二人が来る時間だったっけ?」
副社長のその言葉にハッと我に返った私は慌てて掴んでいた副社長の腕を離す。
そして二人はゆっくりとエレベーターを降りてきた。
「ごめんね。ちょっと櫻田さんとふざけていたんだよ。だけどよかった。ここでちゃんと二人を出迎えられたんだから」
…最悪。なんだってこんな場面をこんなタイミングで圭吾さんに見られちゃうのよ。
「とりあえずこっちどうぞ。話したいことがあるんだ。…櫻田さん、橘さんと一緒に珈琲お願い」
「あっ…はい!」
副社長にそう言われ顔を上げるものの、圭吾さんは一度もこちらを見ることなく副社長と共に行ってしまった。
「とにかく早くお戻りください」
副社長の腕を掴み、副社長室に戻るよう引っ張るが、びくともしない身体。
「え、それって櫻田さんの本気?全然弱いんだけど」
その言葉に私の怒りは募るばかり。
「いい加減にして頂かないと、本気で怒りますよ」
「何言ってるのさ。いつも怒っているじゃない、櫻田さんは」
「誰のせいだと思ってー…!!」
その時、副社長の呼んだエレベーターが到着し、扉が開かれる。
「え…」
誰も乗っていないと思っていたエレベーターには人が乗っていて、見た瞬間、私の身体の動きは止まってしまった。勿論それは相手も同じ。
降りないまま私達をじっと見つめてくる圭吾さんと橘さん。
「あれ?もう二人が来る時間だったっけ?」
副社長のその言葉にハッと我に返った私は慌てて掴んでいた副社長の腕を離す。
そして二人はゆっくりとエレベーターを降りてきた。
「ごめんね。ちょっと櫻田さんとふざけていたんだよ。だけどよかった。ここでちゃんと二人を出迎えられたんだから」
…最悪。なんだってこんな場面をこんなタイミングで圭吾さんに見られちゃうのよ。
「とりあえずこっちどうぞ。話したいことがあるんだ。…櫻田さん、橘さんと一緒に珈琲お願い」
「あっ…はい!」
副社長にそう言われ顔を上げるものの、圭吾さんは一度もこちらを見ることなく副社長と共に行ってしまった。



