君が好き。2~大好きな彼と結婚する方法~

そう。
今日はなにがなんでも早く終わりにしようと思ってはいるのに…。

「櫻田さんー。この資料、もっと古いのないかな?」

「櫻田さんー熱いお茶が飲みたいんだけど」

そう言われては熱いお茶を持っていく。なのに持っていった途端

「やっぱり三時と言えば紅茶じゃない?」

と言う始末。

なぜかなにかにつけて私を呼び出し下らないことを頼む副社長。最初は我慢していた。ちょっとは受け流したりしていた。

「ねぇねぇ、また美味しいケーキ屋さん見つけたんだ。これから一緒に行かない?」

我慢していたけど、もうだめだ。これ以上は我慢できそうにない!!

「いい加減にしてください!絶対副社長わざとやってますよね!?」

「あ。ばれちゃった?」

「当たり前です!」

口ではそんなことを言っているけど、全く悪いことをしたと思っていないに決まっている。

「副社長は忙しくないのかもしれませんが、私は忙しいんです。来週からの出張に備えて準備しなくてはいけないことが沢山あるんですから」

来週月曜から二泊三日で北海道に出張の予定が入っている。あまり行ったことのない土地。調べなくてはいけないことが沢山ある。