君が好き。2~大好きな彼と結婚する方法~

そう言うと橘さんは呆れたように大きな溜息を漏らす。

「あなた、まんまと副社長に踊らされているわね。そんなの言うこと聞かなくていいのよ」

「だっていつもなにか甘いもの食べないとあの人仕事してくれないのよ?」

あの後、シュガーバターサンドを買って戻ってきたときにはもう既に辞令式は終わっており、副社長室でのんびりと私の帰りを副社長が待っていた。
食べてからは満足したのかその後真面目に仕事をしてくれたからいいけど。

「副社長って月末の多忙から解放された月初めっていつもそうなのよ。だらけるって言うかエンジンがかからないのよね」

「…確かに言われてみればそうかも!」

橘さんの言うように無茶ブリが多いのは月初めばかりだったかもしれない。

「橘さんはどうやって切り抜けていたの?」

「あら、そんなの簡単よ。言わせなきゃいいのよ」

「いっ、言わせない!?」

「そうよ。言わせない雰囲気を作り出すの。副社長のせいで自分の仕事にまで支障をきたしたくないじゃない」

「それはそうだけど…」

きっとそんな高度な技が使えるのは橘さんだけなんだろうな…。

「ねぇ、それよりさ…」

「え…?」

橘さんが何か言いかけた時

「櫻田さん、橘さん!ここのデザート美味しそうなものばかりですよ!?」