君が好き。2~大好きな彼と結婚する方法~

項垂れている圭吾さんが心配で顔を見ると、なぜか圭吾さんは笑っていた。

「…圭吾さん?」

なんで笑っているの?

「悪い…。いやさ、あんなに緊張したのは初めてだったからさ。…菜々子の声聞いたら急に可笑しくなってきて」

「圭吾さん…」

あまりに楽しそうに笑うものだから、つい私もつられて笑ってしまった。

「菜々子、ご飯の用意ならあとは私がやるから、東野さんと部屋でゆっくりしてきたら?」

「え…でも…」

「東野さんも休みたいだろうし」

「…すみません」

そう言うとお母さんはまたキッチンへと戻っていく。

「あっ、じゃあ二階にどうぞ。私の部屋でいいですか?」

「あぁ、じゃあ…」

立ち上がり、二階の自分の部屋へと入る。

「どうぞ」

高校を卒業を機に上京して。一番最初に三人で暮らしたアパートは狭くて必要最低限の荷物しか持って行かなかったから、実家のこの部屋は高校時代のまま。

お母さんに言われるまま圭吾さんを部屋に入れちゃったけど、後悔。
だって高校時代のままなんだもの。コルクボードやそこらへんの壁に沢山貼られている写真。
ピンクをベースにした部屋のインテリア。可愛いぬいぐるみの山。

「すみません、幼稚な部屋で…」

こんな部屋だったのをすっかり忘れてしまっていた。

「…これ、菜々子か?」

いつの間にか圭吾さんは沢山の写真が貼り付けられているコルクボードの前にいた。そしてじっと写真を見ている。