君が好き。2~大好きな彼と結婚する方法~

真っ先に視界に入るのは、机と椅子。だけどそこには副社長の姿はなかった。

「あはは...。ノックなしに入ってくるなんて、さすが櫻田さん...」

力なく聞こえてきた声。部屋の中を見回すとソファーに横たわる副社長。

やっぱり!

だるそうに横たわり、辛そうな表情。

慌ててソファーへと駆け寄る。

顔も赤い。

「副社長、ちょっと失礼します」

「えっ?...ちょっと櫻田さん!?」

躊躇することなく、副社長の額に触れる。
すると思いの外熱い感触に驚いてしまった。

「副社長!一体どれほど熱があるんですか!?」

「んー...いくつだろ。怖くて計ってないんだ」

「怖いからって...!」

辛そうに腕で顔を隠す副社長。

こんなに辛そうなのに、さっきみたいに平然を装って会議に参加していたっていうの?

「...副社長、とりあえず病院へ行って自宅に帰りましょう」

こんな状態じゃこれ以上仕事は無理。

車を手配して病院へも予約を入れないと。

そう思い、副社長室を出ようとしたが急に掴まれた腕。
それはもちろん副社長で、振り返り見ると副社長は力なく笑っている。

「な~に言っちゃってるの?帰るわけないだろ?夜には大事なセレモニーがあるんだから」

「...副社長?まさかその身体で出席されるつもりですか?」

無茶に決まってるじゃない。

「バカだな、櫻田さんは。そんなの出るに決まってるだろ?」


なっ!バカはどっちですか!!