君が好き。2~大好きな彼と結婚する方法~

「…あれ?」

目が覚めると、昨日着たままの服装、メイク。…そして眩しい朝陽。

「…朝陽って…」

だんだん覚醒してきた脳をフル回転させて、そして恐る恐る時計を見る。

「…やぱっり!!」

見事にいつも起きる時間を過ぎていた。

慌ててソファーから起き上がり、浴室へ飛び込む。

「と、とりあえずシャワーだけは浴びていかないと!!」

副社長秘書が臭いなんて言われたら大変だわ!

それから慌てて用意をして、すぐさま家を飛び出した。


ーーーーーーーー

ーーーー

「…おはようござます」

恐る恐る副社長室をノックするが、いつも聞こえてくるはずの返事が聞こえない。

「やっぱり間に合わなかったわよね…」

聞こえてこない声に大きな溜息が漏れる。

どうにか就業時間には間に合ったけど、今日は朝一で大事な役員会議の日。本当だったら、いつもより早めに出社して副社長に今日と明日のスケジュールを伝えなくちゃいけないのに…。

そっと副社長室のドアを開けるが、勿論部屋の中には副社長の姿はなかった。その現実にがっくりと項垂れてしまう。

きっと会議が終わって戻ってきたら、またあのにこにこ笑顔でからかわれてしまうんだろうな。
そう思うとまた溜息が漏れてしまう。

「…あれ?」

部屋を出ようとしたけど、副社長の机の上に置かれたままのコップに気付く。

近づき見ると半分以上残されたままの紅茶。

「…珍しい。自分で淹れたのかしら」

しかも紅茶を。いつも砂糖なしのミルクたっぷり珈琲なのに。
そんなことを思いながらもコップを持ち、副社長室を出る。

持って近くで見て、そして匂いで分かったけど、副社長が飲んでいたのはレモンティーだった。

本当に珍しすぎる。
何かあった?今日の会議ってそんなに重要なものだった?
そういえば昨日、今日の予定を見てかなり嫌がっていたわよね…?

「…大丈夫かしら」

朝、顔を見ていない分余計に気になってしまう。

副社長が気になりつつも、コップを片付け溜まっている仕事に取り掛かった。