「あっそ。」 …それだけ、…それだけ!? 何もなかったかのように黒板のほうを向いて座ってる。 ちょっと待ってよ。なんか反応してくれてもいい、じゃん…! 握手の手には見向きもしない矢野くん。 私はどう返していいかわからず、フリーズ。 「おい内田、矢野に教科書見せてやれよー。」 先生の声で私ははっとなる。 「─早く見せてくれる、隣窓だし、あんただけなんだから。 」 うっざーーーーーいっ!!