「もっと頭なでろ!!」
キラキラな眼差しに、その安堵は何処かへいってしまい、俺は引いていた。
何だコイツ。そういう趣味してねー、とか言いながら、何だよ。
頭撫でろとか何?きっしょ、マジきっしょ。
変態か?それともブラコン的なあれか?
「ん?あぁ.......俺な、頭撫でられるの好きなんだよ。」
心の中を読んだかのように、晴人は俺に笑いかける。
「7歳上の兄ちゃんがいるんだけどさ。よく頭撫でられてて。」
大きな目を閉じて、コンクリートへ寝そべる晴人。
まつ毛長ッ、と思いながらも俺も寝そべる。
「でもさー..............死んだんだよねー、4年前に。交通事故で。」
瞬間、閉じようとした瞼をガッと開いて、晴人を見る。
「............兄ちゃんと近所の公園でサッカーやってたんだけどさ。兄ちゃんがけったボールを撮り損ねて、公園飛び出て路上に転がっちまって.......」
悲痛になってきた声に、俺は眉を下げる。
「そん時に車が突っ込んでくんの、俺に向かって。でもさ、動こうと思っても動けねえわけよ。どんなに力を入れても、どんなに体を動かしたくても...........あん時、動いてれば........ッ」
無意識になのか、いつの間にか拳を作っていた晴人。
手のひらが血でにじみそうな程までに、力を込めていた。

