初めて晴人に会ったのは、高校入学の時。
「.........たりぃ。」
染めたばかりの髪をイジりながら、学校の門をくぐった。
門の近くには、入学式、と書かれた置物。
その付近には、友達やら家族やらと写真を撮っている奴等。
その日はとても入学日よりの日だった。
そんな日にもかかわらず、俺は入学式をサボって、見慣れない場所へ来ていた。
それは、屋上。
中学の時にはなかった屋上が、高校にある。
変な憧れを抱いていた俺のテンションは、最高潮だった。
もちろん、ポーカーフェイスだったがな。
ひにゃりと冷たいコンクリートに背をつけて、思いっきり寝転んでみる。
「つめてっ......」
コンクリートの冷たさが、制服を通じて肌を刺激する。
「..............」
空を眺めれば、雲一つなく、真っ青な海のようだった。
そんな時、
「あっれー?先客いるじゃん!!」
頭の色が派手な、うるさい奴がやってきた。
それが、晴人だった。