女のブレザー渡されても.......
小さいから着れねえっつの。
「着れないなら肩からかけとけば?」
心情を読み取ったかのように話す女は、広くもなく、狭くもない花壇に水をあげていた。
つーか、普通に水やりしてて、どうやったら俺にかかるんだよ。
「あ、そこのおにぎり取って」
「自分で取れ。」
「届かない。」
「嫌だ。」
「取れって言ってんだろ、金髪。」
「..........」
この女、誰に向かって口聞いてんだ。
自分で言うのは気が引けるが、俺は結構な不良で有名だ。
目が合えば怯えてどっか行くし、近寄るまいと、あらかじめ避けて道を通る。

