「..........はあ。脱がないんだったら脱がすから。」
女はそう言って、着ているブレザーを脱がしてくる。
「は、ちょ、おい!自分で脱ぐからやめろ!」
「じゃあ早くしてよ」
何だ、この態度。
人に水をぶちまけといて。
イラつきながらブレザーを脱いで、女に投げ渡す。
「じゃ、シャツも脱いでね。濡れてると思うから。」
すぐそばにあるデカイ木の枝に、俺のブレザーをかけていく女。
「乾くまでここにいたら?」
「それしかねえだろ。こんな格好で校内歩けっか。」
シャツを脱いだ俺は、黒のタンクトップに指定ズボン。
夏前だから、肌に当たる風が冷たくて少し痛い。
「あ、風邪ひかれると困るからこれ、着ておいて」
バサッと投げ渡されたのは、女が着ていたブレザーだった。

