それからしばらくして。
「今日はここまで。お疲れ様。」
外は若干薄暗くなっていた。
「...........疲れた。」
「あ、帰ったら少しは復習してね。」
そんなもん、やってられっかっつーの。
気力使い果たして頭働かねーし。
「明日の放課後、今日の復習テストやるから。8割正解しなきゃ、いつ返すかわからないよ?」
それでもいいの?
と、悪巧みの笑みを浮かべるこの女。
.........やっぱムカつく。
「..........やりゃーいいんだろ、やりゃー。」
「素直にやりますって言えばいいのに。」
カバンを肩にかけながらそう言った彼女は、そそくさと教室を出て行く。
「あ、ちょ、」
慌ててその後を追いかける。
さすがに女一人で帰らせっかよ。
いちお、俺のために残ってくれてんだし。
何より俺、紳士だし。
不良だけどな。
「送ってくから......」
「大丈夫。それに、バス通だし。城木君は歩きでしょ?」
そうだけど.......
「いいから。何かあったら危ねえだろ。」
「大丈夫だってば。」
小路は頑なに拒否する。
何だ、コイツ。
人の親切を何だと思ってやがる。
「ま、どうしても送りたいって言うなら、バス停まで送られてもいいけど?」
しかも上から目線。
タチ悪ィな。
「.............いくぞ。」
だけど一人で帰らせるわけにはいかないからな。
ここは抑えて黙って送っていこう。
大人だな、俺。

