翌日の放課後。






「城木君って、飲み込み早いんだね。脳のシワが少なそうだから、教えるの大変だと思ってたけど、そうでもないみたいだね。」






約束通り学校をサボらず、小路に勉強を教えてもらっていた。






「..........一々うるさい。」





一言余計な小路を睨んで、ノートに目を移す。






このノートは小路が作ってくれたテスト対策用ノート。



各教科の要点が細々記入されてあって、わかりやすい。







「はいはい。じゃ、次はこれ。あたしが使ってる参考書から取り出した問題。」




次々にプリントを出してくる小路とは裏腹に、俺の脳みそはパンク寸前。






「...............疲れた、眠い。」





「眠いならこれ飲んで。カフェインたっぷりのコーヒー。」






眠気さめるから、と言って、強引に俺の手に持たせる。




その行動に、休ませる気はないと感じた。








............スパルタだ。








「その問題は、30分テスト用だから、今から30分やったら休憩入れてあげるよ。」






あと30分もあるのか.........地獄だな。