「小路、また水やりしてんのー?」
赤髪のふわっとした髪を揺らしながら、小路の隣につく晴人。
晴人の身長は、周りの男子に比べて少し小さく、小路と並べばそんなに変わらない。
俺の推測でいくと、小路は165cm、晴人は167cmってとこか。
「花は命って言うからね。」
「いや、言わねえよ?」
「それよりも、もうすぐで予鈴なるよ?早く行きなよ。」
「それは小路もっしょ。」
「あたしは行かなくてもいいの。頭いいし、容量いいし。」
「うっわー、自分で言っちゃってるよ!」
「本当の事だからね。」
柔らかく笑う小路に、また胸が弾む。
一体どうしたんだ、俺の体は。
やはり動悸か?動悸なのか?
「城木君も教室行きなよ?もうすぐしたらテストあるし、赤点とったら留年だよ?」
「そうそう!七瀬はバカだから、ちゃんと勉強しねえとな!」
「...........俺より頭悪いのは誰だ?」
「俺デース!!」
「だったらお前も勉強しろ。」
あはは、と笑う晴人の背中をバシッと叩けば、涙目になる晴人。
結構痛かったらしい。

