魅惑の果実

「美月ぃ〜!!」

「う、うわっ」



寮の部屋に入るなり、明日香にガバッと抱きつかれた。



「本当に心配したんだからね!! って、どうしたのその顔!?」

「ちょっと、色々あって……」



頬やおでこに絆創膏貼ってたら驚くよね。


電車乗っててもジロジロ見られたし……。



「取り敢えず座りたいんだけど……」

「あ、ごめん」



おまけに全身が痛い。


全身筋肉痛みたいな感じでとにかく怠い。


椅子に座ると明日香が冷たいお茶を持って来てくれた。



「ありがとう」

「何でこの暑い中長袖きてんの?」

「……身体も傷だらけだから露出できないんだよね」



腕を捲ると、明日香は目を見開いた。


昨日よりも濃くなっている。



「それどうしたの!? 昨日何があったの!?」



昨日の事を全て包み隠さずに話した。


小西さんの事、女の子達の事、そして桐生さんの事……覚えている範囲で話をした。


無我夢中だった時は記憶が曖昧だ。