魅惑の果実

数日が過ぎたけど、あれから帝とは政臣の話をしていない。


帝の様子もいつも通り。


今だって隣でバラエティー番組を見ながら笑ってる。


内容分かってんのかな?って思うけど、動物が出てる番組だから見てて楽しいのかも。



「苺食べる?」

「食べる〜〜!!」

「じゃ、ちょっと待っててね」



テレビから目を離さない帝の頭を撫で、キッチンへ向かった。


冷蔵庫に入れていた苺を洗って器に移し替えた。


来週帝の誕生日だ……何あげようかな。


最近ハマってるヒーローものの玩具とか?


帝に聞いてあげるのも味気ないしね。


週末明日香空いてるかな?



「はい、お待たせ」

「わぁい! いちご〜〜!!」

「練乳かけるのは一つだけだからね」

「はぁい!」



何もかけていない苺にフォークを刺して美味しそうに食べる帝。


帝はいつも好きな物はとっておいて最後に食べる。


私とは真逆。



「もう直ぐ誕生日だねぇ、何処行きたい?」

「おかあさん……」

「ん〜? 決められない? じゃあ、決まったら教えてく……」

「おとうさんも誕生日いる?」