魅惑の果実

美香ちゃん、心配してくれてたんだな。


高校の時からずっとお世話してもらってる。


私も美香ちゃんにしてあげられる事があればいいんだけど……。



「美月の事が気になるって社長にポロっと言っちゃって、そしたら飲みに行ってみるかって言ってくれて今日来たんだけど、まさか二人が知り合いだとは思ってもみなかったよ」

「僕も驚いたよ」

「私も驚きましたよ。 まだ頭の中軽くパニクってます」



みんな驚いてるけど、大雅さんだけは違う。


見るからにこの状況を楽しんでる。


_ガチャっ。


ノックもなしにいきなりドアが開いた。


振り返り絶句。



「お、オーナー!!」

「おせぇよ。 はい、これ。 頼まれてたやつ」



大雅さんがポケットからUSBメモリの様な物を取り出し、何やらやり取りをしている。



「本来ならお前が届けに来る約束だろ。 来てやっただけ有難く思え」



てか、飯田店長オーナーって言わなかった?


オーナーって……この人が!?


視線が絡み、心臓が更に暴れ始める。



「此処で何をしている?」

「っ、わ、私が何処で何してようが桐生さんには関係ないでしょ!」