魅惑の果実

「え!? 知り合い!?」



美香ちゃんと飯田店長の声が見事に重なった。


思わず苦笑い。



「まぁ、まずは再会を祝って乾杯すんぞ。 お前も飲んでけよ」

「は、はい」



私と飯田店長は取り敢えず席に座り、シャンパンで大雅さんたちと乾杯した。


私は出来ることなら大雅さんとは再会したくなかった。



「社長、もしかして前に美月が働いてたお店に行ってたんですか?」

「いや、完璧プライベート。 ドレス姿初めて見たし」



確かにそうかも。


ドレス姿で大雅さんと一緒にいると変な感じ。



「あ、今日は烏龍茶じゃなくていいのかよ?」

「もう堂々とお酒飲める歳ですから! って、思い出し笑い止めて下さいよ!!」



制服姿で鉢合わせた時のあの気まずさ……今更ながら恥ずかしい。



「写真見せた時、何で美月と知り合いだって教えてくれなかったんですか?」

「なんとなく?」

「なんとなくって……社長のそういうところ苦手です」

「阿久津先輩は昔から変わりませんね」