魅惑の果実

今日も賑やかな食堂で伶奈と二人でご飯を食べている。



「そういえば、この間の飲み会どうだったの?」

「あーあれね」



この反応的にあんまり楽しくはなかったのかな?



「みんな友達にするならいい人って感じだった」

「そこから広げていけばいいじゃん」

「それができればいいんだけどさ、一人にやたらと気に入られちゃって、それは難しそうなんだよねぇ」

「自分から好きになるより、相手からきてもらったほうが案外上手くいくかもよ?」

「そういう場合もあるかもだけど、今回はムリ。 その人と手繋いだりキスしたりするとこ想像できないもん」



確かにそれだと無理かも。


いいなって思う相手だと自然と想像してしまう。



「そろそろ行こっか」

「そうだね」



伶奈に言われて私たちはまだ賑わう食堂を後にした。


エレベーターに向かって歩いていると、廊下にケータイ電話が落ちていた。



「これ誰のだろ?」

「この機種って会社で配布してるやつじゃない?」

「そうかも。 警備室に届けに行ってくるね」

「私も行く。 飲み物買うの忘れたから自販機で買いたいし」



昼休みが終わるまでまだ少し時間があったから、私たちは地下の警備室へ向かった。