高校を卒業して数年が過ぎた。


明日香や美香ちゃん、明日香のママに助けられながら毎日とにかく必死に過ごした。


住むところ、お腹が大きくなるにつれてこみ上げる不安、出産してからの生活……明日香の家族にはたくさん心配を掛けたし、迷惑も掛けた。


働けるようになるまで美香ちゃんのマンションでお世話になった。


出産するのだって、美香ちゃんのコネを使った。


子供の様子がおかしい時はいつも明日香のママが様子を見てくれた。


明日香は暇さえあれば私と一緒に子供の面倒を見てくれた。


みんなのおかげで育児ノイローゼにならなくて済んだんだと思う。



「センセー! おはよぉございますっ!!」

「おはようございますっ!」

「先生、おはようございます。 今日も宜しくお願いします。 帝(みかど)、先生の言う事聞いて、みんなと仲良くね」

「うん! お仕事行ってらっしゃい!!」

「行ってきます!!」



帝をギュッと抱きしめ急いで仕事に向かった。