魅惑の果実

____……。



「み……き……おき……」



ん……?



「美月、起きろ」



声がする。


目を開けると照明の眩しい光が目に入ってきた。



「まぶ、し……」

「準備しろ」

「……へ?」

「出掛けるぞ」

「ど、何処に!?」



出掛けるって……まだ朝六時じゃん!?


さっき寝たばっかな気がするんですけど……。


でも桐生さんは既に身支度は終わってるらしく、もうバッチリだ。



「行けば分かる」



行けば分かるって……。


クリスマスイブだからスケジュール立ててくれたのかな?


いいや……考えても分かんないし取り敢えず準備しよう。



「顔……洗ってくる」



ベッドの下に落ちているガウンを拾い上げ、袖を通した。


ベッドの端に座る桐生さんチュッとキスをして、まだ働かない頭のまま洗面所に向かった。


ん〜……ねむ……。


顔を洗って歯磨きをしてリビングに行くと、桐生さんがコーヒーを淹れてくれていた。



「目は覚めたか?」

「……少し」

「コーヒーでも飲んで目を覚ませ」

「うん、ありがと」



コーヒーを飲んだらなんだかホッとした。


ってか桐生さんは私より寝てない筈なのに何でこんなにシャキッとしてるんだろう。