魅惑の果実

初めて会った時はもっと軽い人かと思ってた。


でも意外と真面目な人なのかもしれない。


それか、私の妹だからちゃんとしようと思ってくれたのかな?


何にせよ、真面目に美羽に接してくれるならまぁいっか。


って、あれ?


今私お姉ちゃんっぽくなかった?


美羽の事なんてつい最近までどうでも良かった筈なのに……。


くすぐったい感じがするけど、嫌な気分はない。


いい傾向なのかもしれない。



「美月ちゃんと美羽ちゃんがあんまり仲良くないなんて、未だに信じられないよ」

「何で? 私たちが仲良くお喋りしてるところなんて、見た事ないでしょ?」

「そうだけど、美羽ちゃんと話してるとさ、美月ちゃんの話ばっかりだったからさ」

「美羽が……?」



私の話って言ったって、美羽は私の事なんて殆ど知らない筈。


楽しいエピソードも仲良しエピソードも何もない。



「綺麗でしっかりしてて、自慢の姉だって嬉しそうに話ししてくれたよ」



美羽が私の事をそんな風に……?


信じられないと思いつつも、正直嬉しかった。


今まで姉らしい事なんて何もしてこなかったのに、美羽はそんな風に私の事を思ってくれてたんだね。


これじゃあどっちが年上か分かんないじゃん。