魅惑の果実

え?


お化け屋敷?



「あはははっ」

「笑うなよ!!」

「だってお化け屋敷って!! 翔ウケる!!」

「メッチャ母性本能くすぐられる感じ〜」

「明日香まで笑う事ないじゃん! 美月行こ!!」

「え!?」



グイッと腕を掴まれ、半ば強引に手を引かれた。


どんどん遠くなる明日香と健人の姿。


予定より早いけど、まぁいっか。


翔は珍しく耳まで真っ赤にしてるし、予定の事とか今は頭にないだろうな。



「大丈夫?」



漸く足を止めた翔に声をかけた。


むすっとした顔を向けられて、思わず吹き出しそうになる。



「次笑ったらお仕置きするからね」



お仕置きって……。


ギャップがあっていいと思うんだけどな。



「はいはい、もう笑いませんよ」

「美月にだけは知られたくなかったのに……」



シュンッとする翔の頭を気付けばポンポンと撫でていた。


でっかくて、手のかかる子供。


そんな感じ。



「何乗る?」

「ジェットコースター!!」

「はいはい」



怒ったり、落ち込んだり、元気になったり忙しい奴。