魅惑の果実

進展したら進展するだけ悩みが増える。


進展してんだから嬉しいよ?


嬉しいけどなんか複雑。



「ねぇねぇ!! あの人ヤバくない!?」



明日香の視線の先には長身のイケメン二人組がいた。


モデルかな?


それくらいスタイルも顔も整ってる。



「声かけてくる!!」

「行ってらっしゃい」



明日香は笑顔で二人組のところに行ってしまった。


パワフル。


私には無理だ。


いくらタイプでも自分から声かけるなんて絶対無理。


恥ずかし過ぎる。


それにしても、今日は男も女もモデルみたいな人だったり、可愛い人、カッコイイ人が多い気がする。


でもVIP席にいる人たちは年齢層がやや高めで不思議な感じ。



「一人?」



声をかけられ顔を向けると、これまたイケメンな男が立っていた。


桐生さんには負けるけど……とか思ってしまった私はマジで重症。



「今は一人」

「今は?」

「フロアに友達が出てるから」

「じゃ、俺と一緒。 俺、翔(しょう)。 名前は?」

「……美月」



暇だし明日香が戻ってくるまで話し相手になってもらおう。