「ボク、好きなひとがいるから」 すると、ずっとニコニコしていた吉野は真顔になった。 「赤スカーフの、あのひと?」 「うん」 「彼氏がいるって解っていても、好きでいられるの?」 「うん」 「なんで告白しないの?」