「どーしたのー?」


背中をさすりながら問いかける。


すると、


「ゆめでね、ぱぱとね、

 ままがねおこってたの。」


顔をあげない瑠麻。


「そしてね、そしてね、

 ぱぱがりゅまにくれたクマタンを

 こわしちゃったの。」


瑠麻はまだ瑠麻と言いきれなくて

るまが、りゅまってってる。


「クマタン壊れちゃったの??」


クマタンは麻紀翔が、2歳の誕生日の時に


瑠麻にあげたもの。


「うん。

 ぱぱがビリって…うわーんッ。」


とうとう、書き出した瑠麻。


よしよし、と頭を撫でる。


「起きたらクマタンは

 瑠麻の側にあった??」


「しょれがね、なかったの。」


ヒックッとしゃっくりをした。