――お久しぶりです。


こうして手紙を書くのは8年ぶりくらいなので、少しだけ緊張しています。


手紙、ありがとうございました。初めてくれた、とてもきれいな字で書かれた手紙は、一目であなたの字だとわかりました。


もう二度と聞くことのできない声が聞こえてきたかのように、年甲斐もなく泣いてしまいました。


今、26歳になった私は、――さんと結婚することにしました。


あの手紙に書かれていた事を実現させてくれる人はあの人以外いません。


でもやっぱり、私からあなたが消えることはないから……


また手紙、書かせてくださいね。



咲良