深咲side
「お前ッ!!お前が橋本モータースの息子に告げ口したせいでな、俺はクビになったんだぞ!!」
父親の怒鳴り散らした声。
これは僕が13歳の時の出来事。
僕は父親が酔ったとき、俺は橋本モータースの社長から金を盗んでんだ、という話を聞いてしまい、橋本モータースの社長の息子である幼馴染の勇に告げ口した。
父親にとっては悪いことだろうというのはわかっていたが、勇に隠し通す自信などなかったからだ。
やっぱり父親は憤慨した。
怒って、幼い頃亡くなった母に似た面影があるらしい僕を、押し倒した。
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