それから私は、一人ずつとできる限り言葉を交わした…
みんな…泣いていた…
でもそれが…少しずつお別れに近づいていくのを…私は感じた…
でも私は…もう一つだけ…思い残すことがある…
声にならない声で…玲を呼んだ…
「…れ…い……」
すると今までずっと後ろにいて顔が見えなかった玲がベッドの隣に来てくれた…
やっぱり好きだな…この安心感…
私が頑張って動かした手を…玲は強く握ってくれた…
…私は…そんな玲の優しさに…
…惚れたんだよ…?
「…れ…い…?わた…し…ずっ…と…れいに…い…いたかっ…た…ことが…あるの…」
私がそう言うと…玲はなぜか笑って…
「絵梨、俺もちゃんとお前に伝えたいことがある…。先に…言ってもいいか…?」
それは……玲は軽く涙目になりながらも、私に言ってくれたんだ…
「…絵梨…ずっと前から好きだった…」
…玲…
私が言おうとした言葉…先に言われちゃったね…?
でもちゃんと私からも…
「……わた…し…も…だい…すき…だ…よ?れ…い…」
私は精一杯微笑んだ。
すると玲は、顔をほんのり赤く染めながら…泣いていた…
玲は寝ている状態の私を抱きしめ…
「…本当は…お前を逝かせたくない…ずっと…隣で笑っていてほしい…」
…玲…ありがとう…
私…本当に幸せ者だよ?
「…れ…い…やく…そく……おぼえ…てる…?」
「……え?」
「…わた…しは…し…んだ…ら…ほしに…なるの…それも…いちば…んぼ…し」
「……あぁ、ちゃんと覚えてるよ」
「…だか…ら…いち…ば…んぼ…しになっ…て…ずっと…れいの…そば…にいる…よ?」
「……………」
「…ずっ…と…れい…のこと…えが…お…でみまもっ…てる…か…ら…あんしん…してて…?」
そこまで言うと…玲はさらに私を強く抱きしめて…
「……ずっとずっと…大好きだからな…」
「……う…ん…わた…しも…」
…だんだん眠くなってきた…
…最後にみんなと話せて…よかったな…
玲と微笑み合ってから…私はみんなを見渡した…
私は…ずっとずっと一人じゃないね…
こんなにも支えてくれる人が側にいて…充分すぎるくらい…幸せだったよ…?
本当に…本当に…
「……みん…な…あ…りが…と…う」
そう言って…私は精一杯の笑顔で目を閉じた…………

