玲と別れて帰り道。
さっき玲が話していた話を思い返していた。
玲もきっと孤独を感じていたんだよね…
あんなにかっこいいんだから、女子が騒がないはずがない。
玲はそれが辛かったんだよね…
同じ時期に辛い思いをしていたのは私だけじゃなかったんだな。
……うん?
…待てよ…
……私さっき玲に抱きついた⁉
「………………」
今更ながら恥ずかしくなってきた。
ああいうのって普通恋人同士がやるものだよね?
…どうしよう…
明日カナリアで会いづらいな…
私ったらなにやっちゃってんのよー!!
なんて一人で思っていると…
ツー……
…あれ?鼻血?
私考え過ぎたのかな?(笑)
とりあえず出てきた鼻血をティッシュでとめて、しばらくじっとしていた。
血がとまって、少し歩いたら家に着いた。
…そっかぁ。
お父さん家にいないんだよね。
前は家の外でも親の言い合いの声が聞こえてきたこともあった。
お父さんが実家に帰っちゃったから、しばらくはそういうこともないか…
ちょっとほっとした。

