「んまっ!」
クリームシチューが舌に広がる。
要さんの作るシチューは濃厚なチーズの風味がするんだ。
「要さん、旨いよ!」
「当たり前だ。俺が作ったんだからな。」
「………そ、そですね。」
要さんのこの自信はどこから来るんだか……。
「そうだ。涼、明後日は空けておけよ。」
「あ、うん。それは大丈夫」
「じゃあ俺は一仕事あるから。何かあったら呼べよ。」
要さんは加え煙草のまま、自室に消えていった。
これから仕事か………。
ロクに寝もせずに………。
早く……
早く自立して要さんの助けが少しでも出来れば。
俺に出来ることって言ったら、このぐらいしかないんだから。


