襲い掛かってきたカマドウマ達を的確に射撃で排除した谷口。

だが潜んでいたのはそれだけではない。

そこら中から聞こえる、キチキチという嫌悪感を与える鳴き声。

この山中には相当数のカマドウマが隠れているようだ。

果たして谷口一人でどこまで持ち堪えられるか。

早く助けを呼びに行った豊田が戻ってくるのを期待したい所だが。

「きゃあぁあぁぁぁっ!」

その豊田の悲鳴が、山道を下った所から聞こえた。

「くっ!」

すぐに踵を返す谷口。

豊田の方にも、カマドウマ達は襲撃を仕掛けていたのだ。