時間は遡る。

コロンビア革命軍のディアボ達に捕らえられた小川分隊の隊員達は、目隠し、拘束のまま河川哨戒艇である建物に連れてこられた。

引っ立てられるままに哨戒艇を降り、小銃の銃口で背中を小突かれながら歩かされる。

どのくらい歩いただろうか。

立ち止まり、強引に跪かされ、目隠しを取られる。

「……っ…?」

そこは、四方をコンクリートの壁に囲まれた薄暗い裸電球のみの部屋。

出入り口となるのは背後の鉄扉のみ。

無論施錠されている。

後ろ手に縛られ、武器や装備を奪われた小川達。

更に周囲を複数のディアボ達に囲まれているとあっては、逃げ出す事など不可能だった。