唯一、三浦だけはどこにもいなかった。

ディアボ達が近隣を捜索したものの、彼の行方は杳として知れない。

何処に逃げたのか。

どうやって逃げたのか。

その辺も含めて、小川達に訊くつもりなのだろう。

ディアボ達は小川達に目隠しを施して後ろ手に縛り、そのまま近くの河に停泊させていた河川哨戒艇に全員乗り込ませる。

小川達をコロンビア革命軍のアジト…またはARMOUR社の本社に連行し、そこで色々と尋問するつもりなのだろう。

彼らの運命は、敵の手中にある。

唯一つだけ。

(上手く逃げろよ…生き延びろ、三浦…!)

唯一逃げ延びた仲間の安否だけが気掛かりでならない。