と。

「!」

街の方が俄かに騒がしくなってきた。

小川達が乗り捨てたボートが、河の流れに乗って今頃になってディアボ達に発見されたらしい。

当然小川達は既に対岸なので蛻の殻だが。

「ところが、蛻の殻じゃあねぇんだな」

小暮が言う。

「どういう事です?」

首を傾げる三浦。

「まぁ見てな」

ニヤリと笑う小暮。

…ボートを見つけたディアボ達は乗り移り、クリアリングする。

船内を歩き回るディアボ。

その拍子に。

「!?」

船の床に張られていたワイヤーに足が引っ掛かる。

ワイヤーに繋がれていたのは、数個の手榴弾の安全ピン。

ワイヤーに引っ掛かった事でそれが抜け、ボートは数人のディアボごと大爆発する!