先頭の三浦と谷口が、前方の木の枝や背の低い草を踏み分けて進む。

後続の仲間が歩き易いようにする為だが、あまり踏みならしてしまっても敵に潜入している事を感づかれてしまう。

このジャングルでさえも、敵の支配地域である事を忘れてはいけない。

「ミトゥの街はまだですかね…?」

早くもギブアップ気味の麗華が言うが。

「10キロも歩いていないぜ?まだまだ先だ」

三浦の返答に、ガックリと首を項垂れる。

この先、数百キロはジャングルを進まなければならないというのに。

先が思いやられる。