「ほら、豊田」

ジャングルの中、谷口が弾帯に付けていたポーチから水筒を取り出して豊田に渡す。

熱帯雨林の高温多湿。

長時間いれば立っているだけで汗をかき、水分も失われていく。

こまめな水分補給は大切だが…。

(谷口君と間接キスだ…♪)

何やら任務とは関係のない事を考えながら、豊田は水筒に口をつけた。

特に冷えている訳でもない、温くなったミネラルウォーターでも、こんな場所では甘露の味がした。