「ほら、食え!」

小川は谷口に五目飯や赤飯などのご飯缶、コンビーフや牛肉大和煮などのオカズ缶を投げ渡す。

「飯くらい遠慮するな!どこの国籍だろうと腹は減る!食いたいものを食いたいだけ食えばいい!戦闘糧食は戦術自衛隊員の為の食糧だ!」

「あの…谷口さん」

小川に続いて麗華も口を開く。

「小川分隊長の言う通りですよ…国籍の事を言うなら、私だって半分は中国人です。だけど豊田さんも分隊長も、一度だって私を差別した事はないですもん」