ジャンジャウィードの報復攻撃を退けてから数日。

あれから目立った攻撃を見せる事もなく、ダルフールは平穏が続いている。

勿論それは戦術自衛隊の宿営地周辺だけであり、広い範囲で見れば小競り合いは起きているのかもしれないが。

小川がダルフール撤退に関してHQに掛け合っている間、他の隊員達は難民キャンプへの支援活動を続けていた。

限られた食糧や飲料水、医薬品。

しかしそれらを支給された難民達は、皆一様に笑顔を見せる。

特に子供達の笑顔は殊更素晴らしい。

どこの国のどんな人種だろうと、子供達はやはり希望だ。

彼らの嬉しそうな表情を見ていると、つくづくそう思わされる。