その時だった。

「待って下さい!」

エンジン音のうるさい軽装甲機動車の中にも届く叫び声。

ドアミラー越しに小川が後ろを見る。

88式鉄帽、迷彩服3型の上に防弾チョッキ2型を着用。

右大腿部にはH&K USPの入ったレッグホルスターを装着。

戦闘靴2型の音を響かせて、M203を装着したM4カービンを手にした三浦が追ってきていた。

「……!」

三浦の姿を見て、麗華の表情も綻ぶ。