激しい戦闘の末、ようやく追っ手を振り切る事に成功。

「やれやれだぜ」

小暮がアクセルを緩める。

「もう大丈夫だろう…麗華」

「っ…は、はいっ…」

小川に突然声をかけられ、後部座席に座っていた麗華がビクリとする。

「…彼の傷を診てやってくれ。何発か撃たれているようだ」

「は…はい…」

指示を受け、麗華は隊員の傷の手当てをする。

弾丸は抜けているし、致命傷はないようだ。

「そのまま手当てを受けながらでいいから聞かせてくれ…ディアボは何処からこのダルフールに持ち込まれた?」

小川が隊員に問いかける。