バイクの集団は全滅した。

「谷口君!」

豊田が、線路上に横たわったまま咳込んでいる谷口に駆け寄る。

「ま、まさかバイクで仕掛けてくるとはな…」

谷口は防弾チョッキ2型を着用している為、ダメージも幾らかは軽減されたようだ。

「認識を改めた方がいいな」

小川が呟く。

「擬態型はもう人間と同じ知能、戦術を持っていると考えた方がいい。彼らを格下の生物と考えるな。嘗めてかかると寝首を掻き切られるのは俺達の方かもしれないぞ」