シャワールームで訓練の汚れを洗い流し、休息をとって。

1420時。

隊員達は会議室に集合していた。

「哨戒任務に就いていた他部隊からの情報により、都内地下鉄路線に擬態型のアジトらしきものが確認された『ようだ』」

隊員達の前に立ち、説明する小川。

「ようだ?」

谷口が怪訝な顔をする。

「…わかっていると思うが、カマドウマに関して確かな情報は何もない。あくまで哨戒偵察に出ていた部隊の目撃情報でしかない。交戦し、逃走し始めた擬態型の多くが地下鉄の入り口へと逃げ込んでいたという話だ」

首都圏地図を指す小川。

その指は、秋葉原駅前を示していた。